無言歌 vi   細川航
 
 
 
緑をはなれて
氷の上で暮らしたい
すきとおって
身体の色も白になりたい
ここには
土がないので
骨と、白い毛が
いつまでも残って
氷がとけたのなら、綿毛に
生まれ変わるのかもしれないけれど
いつか
きみをすくったうたが
もうきみをすくわなくても
いつか聞きたかった
すくわれなかった
きみのために
ずっとうたっている
 
 
 
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