メリルー 市村マサミ
ニッケルメッキのお月さまがビルのライターからはじきだされて
ブリキの兜をかぶった猫が集会をしている様を
酔っ払った俺がテキトーな節を付けて歌うんだけど
EからサビのAに行く部分
「煙草がおまへん。常識という建築家達が飽きもせずによくやるで」
という箇所で君がにっこりと笑ったから夜なのに朝日が差した
そいつが俺の心をびかびかに磨き上げる旧式の朝日だったので
そいつがあんまりグラスウールの日光だったので
こうしてしくしく痛むのさ
柄の腐りかけたハンマーで補修しているんだけれどメリールー。