異国   軽谷佑子


モンスターが行く先を塞ぎ
たたかいをえらぶまえに
消えていく朝

犬猫のようにじゃれて
それからずっと眠りっぱなし
コンロにかけた水の
予言

雪の降る坂を歩き
音楽がなり響き
くちびるはしばらくの間
痛んだ

とびまわる虫をはたき
おとしちらばった
服をたたんで
ストーブがもえる
雨どいの
きしみ

なまえを知らない
モンスターをけちらす
身ぶりだけして出かける

健康のことばかり
かんがえる
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