雨の地   細川航


雨の地
見たことのないみどり色
すべての後日談として
そこを歩く僕
次元を越えた電話を
君にかけて、謝る
そういう
みどり色の
はさみを持っていた
水路を見ると
よろこんだ
何度も足をつけた
そういう跡になった
めくるめく
君のかみなり
がめくるめいて
すべての後奏になり
緑道を進んでいく
空は雨の無い
すごい早さの雲の色
虹をはらんだ菜の花の色
僕は水路をまたいで、森へ上がっていく
君は水門があるのに気づいて
川のほうへ、下っていく
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